汐留 マティスとルオー展
2017年 02月 17日
二人の40年以上にわたる心温まる交流をベースに、彼ら2人の作風の変化や、書簡のやりとりなどを時系列で展示されています。特に第2次大戦の厳しい時代から、亡くなるまでのエピソードはジーンときます。
戦時下、家族の不幸、画業に困窮していたルオーに対してマティスが油絵で使う貴重なアマニ油を送り、元気づけた手紙。
マティスが亡くなる直前、ルオーがマティスを訪問後の手紙は最後になることを予感していたのか、互いへの気遣い、親愛の情に溢れた文面でした。
20世紀の巨匠である、マティスとルオーの2人の作品を沢山堪能できるだけでなく、彼らの間で紡がれた様々なストーリーも合わせて楽しむことができる素敵な展覧会です。
全く無知な私は、ルオーの黒い縁取りの強い作風があまり好きではなかったのですが、今回、お父様がステンドグラスの職人だったというのを知り作風に影響があったのかなとかってな解釈したり、黒い縁取りに何か温かいものが感じられ好きになりました。